作業療法のリハビリを受けていたある日のこと。その日の受け持ちの先生は、はじめてお世話になる若い男性。
「初めまして! 今日の作業療法を担当します。まずは身体の状態を見せてくださいね。・・・少し右手がむくんでいるかもしれませんね。ほら、左と比べると若干ここが膨らんでいませんか?・・でここをもみほぐしてやると、、ほら、左右同じになったでしょ? そもそもなぜむくむかというと・・・」
この先生は「おしゃべりニキ」と呼ぶことにする。
患者の病状やリハビリ進捗など、最低限の情報は各先生方で共有されているようであるが各コマのリハビリメニューは担当する先生の裁量にある程度任されるようだ。
おしゃべりニキのコマは説明を聞いている割合がかなり多めである。
リハビリベッドに腰掛けた状態でおしゃべりニキの講義を拝聴する。
「むくみが取れると、手の甲の血管の見え方もほぼ同じになってきますよね・・・」
(ふむふむ、、、)
「指の骨は手首のすぐ上から生えてるんです。指を動かすときは、そこから動かすことをイメージしてください。」
(どういうこと・・・?)
難しい要求をなんとかクリアしようと頑張っていると、額に汗がにじんできた。
「指の可動域を増やしていく努力を常にしていないと、関節拘縮といって固まってしまう可能性も・・・」
(だんだん視界がぼやけてきた・・・)
「先生、、、ちょっとキモチワルイ・・・」
体調に異変を感じ、リハビリベッドに横にならせてもらった。
血圧を測ってもらうと、上が105。普段150、160が出る僕にしては異常に低い数値だ。
後日医師の話を聞くと、数日前から処方されている血圧の薬が効きすぎたのではないかという推測だった。
「薬の量、半分にしておきますね~」割と軽めにかたづけられた。
■結論
小学生時代の校長先生の話の際、座り込んで保健室に運ばれる子を見て
「もう少し頑張れよ、、、」と思ってしまってごめんなさい。
次回、「みなさんが静かになるまで4分30秒かかりました」ぜってえ読んでくれよな!